教室概要
川崎医科大学 麻酔・集中治療医学
川崎医科大学麻酔・集中治療医学教室は昭和48年高折益彦初代教授(故人)が麻酔科学教室として開講されたことに端を発します。そして川崎医科大学附属病院(倉敷市松島)および川崎医科大学総合医療センター (岡山市北区)の2つの医育機関において患者診療、学生の教育と後進の育成、研究活動を行っています。
2つの医育機関はそれぞれ各診療エリアにおいて中核をなす役割をはたしており、数多くの患者を受け入れています。麻酔科専門研修プログラムにおいては、川崎医科大学附属病院がその基幹施設となっており、総合医療センターは連携施設として参加しています。2つの機関だけで専門医取得に十分な症例を経験することが可能ですが、その他にも多くの研修連携施設が参加しており充実した専門研修が行えます。
心臓手術後の重要臓器障害や敗血症などの集中治療が必要な疾患に関する臨床・基礎研究、疼痛分野での基礎研究などを行っており、大学院生の学位テーマでもあります。
教授挨拶
2024年4月より麻酔・集中治療医学の主任教授を拝命いたしました。2016年に麻酔・集中治療医学2の教授に就任してからはや8年の歳月が流れ、我々麻酔科医をとりまく環境も日々変わっています。前任の中塚秀輝主任教授から受け継いだ教室をさらに発展するため、この機会にホームページも刷新いたしました。
麻酔科学においては、手術医療の変遷、新しい麻酔薬の到来など他の領域と同様めまぐるしい進歩に対峙しています。しかし、麻酔科医として基本となる、患者の立場にたった医師であること、外科医師をはじめとする他の医療従事者から信頼される医師であること、この二つはわれわれ川崎医科大学麻酔・集中治療にとって、揺るぎない普遍の信念です。
わたしのモットーは「誰かのために」働くことで、大原則は「患者の利益のために」であります。2024年の年度始めに、「患者」のために、外科医のためになることを、周囲の医療従事者のためになることを、そして周りの同僚麻酔科医のためになることに時間を割いてください、とお話をさせていただきました。私自身は「誰かのためにした仕事」はいつか時を超えて形を変えて必ず「自分」にプラスとなってかえってくると信じています。医療現場でそのプラスの多くは「信頼」であると思います。信頼してくれる周りの人は必ずわれわれの力になってくれると信じてやみません。
われわれの教室では、手術室での麻酔はもちろんのこと、集中治療、ペインクリニック、院内急変対応などの業務を担っており、すべての業務がまわりから信頼されていなければならないものばかりです。この基本理念を忘れず後進の麻酔科医を育成し、周囲から信頼に足る教室でありつづけたいと思います。