基礎研究
心臓術後腎障害研究(動物実験)
心臓術後には一定の確率でAKI(急性腎障害)がおこります。いろんな要素がAKIの発症に関与しているといわれていますが、まだまだ解明できていない部分も多くあります。臨床現場で体験したAKIの現象を基礎研究にて機序を解き明かしていく作業をおこないます。現在は術後腎障害モデルを作成しています。
〈教授 戸田 雄一郎〉
研究内容
- 術後急性腎障害に関する研究。
- 手術の腎障害発症への影響に関する研究。
医用器材再生(洗浄・消毒・滅菌)に関する研究
手術器械をはじめとする医療器材には適切な再生処理が要求されます。その再生処理とは洗浄・消毒・滅菌からなります。これら領域は感染防止などの観点から非常に重要でありますが、科学的に解明されていないところが数多くあります。しかしながら、大学でこれら課題に取り組んでいるところは極めて少ないという現実があります。
当教室では、洗浄の効率化に向けたデバイスの開発(特許取得済*)、洗浄評価のための器材の残留蛋白測定に関わる研究、蒸気滅菌におけるプロセス・チャレンジ・デバイス(PCD)の研究など、この分野の課題に幅広く取り組んでいます。
〈講師 谷野 雅昭〉
臨床研究
日々の臨床の疑問の解決や新しい治療法の発見のために臨床研究は必須となります。
当科では出血のリスクや腎障害発生のリスクについての研究などを手がけています。
また、EITを用いて麻酔中の人工呼吸が術中術後の呼吸機能に及ぼす影響についても研究が進行中です。
研究の立案から始まって、倫理委員会への申請、そして実行、終了後の検証などこれまで臨床研究の経験が浅いレジデントにも指導し遂行しています。
研究の成果は日本麻酔科学会学術集会、日本集中治療医学会学術集会、ESAIC(ヨーロッパ麻酔学会), IARSなどにおいて発表しています。
〈教授 戸田雄一郎〉
研究テーマ紹介
承認番号5471-00:COVID-19 感染患者治療の疫学的調査
研究期間 :~2026年03月31日
承認番号5650-01:持続的血液浄化療法に関する多機関共同の後ろ向き観察研究
研究期間 : ~2025 年03月31日
承認番号5849-01:帝王切開時の脊髄くも膜下フェンタニル投与による疼痛管理についての後向き研究
研究期間 : ~2025年12月31日
承認番号5831-00:心臓血管外科術後の急性腎障害と溶血の関連を調べた後ろ向き研究
研究期間 :~2025年12月31日
承認番号5861-00:心臓血管外科手術における抗凝固薬の術前内服とトロンボエラストグラフィーの検査結果の関連を調べた後ろ向き研究
研究期間 : ~2025 年12月31日
承認番号5914-00:人工心肺に起因して発症する周術期急性腎不全の原因物質の解明
研究期間 : ~2026年12月31日
承認番号6111-00:川崎医科大学附属病院における、患者急変対応システムの変更に伴う、院内急変の状況調査
研究期間 : ~2025年06月30日
承認番号6176-00:乳房切除術におけるオンダンセトロン使用時のPONVへの影響
研究期間 : ~2026年12月31日
承認番号6231-00:抗血小板薬内服の人工股関節置換術での出血量への影響
研究期間 : ~2025年12月31日
承認番号6192-00:腹部手術における硬膜外麻酔の使用の有無と急性腎障害発生の関連性についての後ろ向き研究
研究期間 : ~2026年03月31日
承認番号6237-00:消化器外科手術を受けた患者の術後せん妄に対するセボフルランとデスフルランの後ろ向き比較試験
研究期間 : ~2025年03月31日
承認番号6366-00:高い清浄性を有する細胞培養用ディスポ製品分野の創成に関する研究
研究期間 : ~2025年03月31日
承認番号5971-01:ロボット支援腹腔鏡下前立腺摘除術におけるEITを用いた換気効率の検討
研究期間 : 2023年03月11日 ~ 2025年03月31日
承認番号6412-00:日本における集中治療室入院患者に対する早期離床の実態調査
Early Mobilization Practices of Adult Patients admitted ICU in Japan: A one-day Point-Prevalence Study (EMJ PoP study)
研究期間 : 2024年05月28日~2016年03月31日
業 績
麻酔・集中治療科の国内、海外での実績をご紹介いたします。